50代の日常ブログ

介護その他の吐出しをだいたい終えることが出来たと感じます。もう少しちょっとした吐出しを続けて、そのあとはまた考えようと思います。

男尊女卑

父の事。

9月。

とりあえず精神科受診が決まり、ほっとしたのもつかの間。

父の背中の肩甲骨当たりにあった膿が破裂したとデイさんから連絡があった。確かにずっとこぶのようになってたが、腫れたりはしていなかった。しかし大きかった。とりあえず消毒などしてくれていたが、夕方皮膚科に連れていくことになった。

治療は原始的で、先生が膿を手で絞り出し、そのあと消毒と、患部をしばらく赤外線にあてる治療。膿を出し切るまで毎日来て下さいと言われた、、。結局7日通ったが、認知症の人の通院は無理でしょう。。

そして2日目だったか3日目だったか忘れたが(薬をもらいに行くので初日か?)、私と父の2人で通っていたが、私が恐怖の体験をすることになった。

まず膿を絞るので痛い。通常の大人なら我慢するだろうが、父はもう我慢が出来なかった。おそらく前頭葉の抑制が効かなくなっているのだろう。「痛ーーい!」と大きな声を出した。先生は痛いですねすみませんねと言いながら容赦なく膿を絞る。

そして終わったら赤外線をあてるため隣の治療室に移った。すると父は看護師さんのいうことをきかず、ベットの上で座り込み動かない。私は廊下で待っていたが、何分経っても動かないようだった。すると先生が隣の診察室から来て父に向って「迷惑なので出てください!」と強めに言われた。すると父はささっと素早く治療室を出た!

しかし出ても廊下をうろうろしている。診察室の扉が開いたら(患者さんがあけた)またささっと逃げる。何とか靴を履き替えさせ、会計を終え、建物を出た。そして処方箋を薬局に出して薬をもらわなければならない。幸い同じ敷地にあったが、ものすごく混んでおり、コロナもあって入り口付近にも人が待っている。

そして父はというと、敷地内をうろうろし、ぶつぶつ何か言っている。(声のトーンも顔つきも明らかに変わっている)そしてなんと、立ちしょんをした!私はもう怒りでいっぱいだったが、薬をもらわねばいけないので、とりあえず処方箋を出してすぐ外に出た。すると父は、なんと入り口付近にいる若い女性に絡んでいる!女性は明らかに固まっており、私はすぐ駆け寄って謝り、父を向こうへ行くよう促した。怖かっただろうな。ほんとに申し訳ない。

そしてだいぶ待って薬を受け取り、駐車場へ向かった。駐車場は歩いて2・3分のところにあり、合同の駐車場のようでとても広い。何十台分もあり月極の車もあるようだ。ここに素直に向かってくれない。何とか駐車場の入り口までたどり着いたが、そこから違うところへ行こうとするので、業を煮やして腕を引っ張った。するとやめろー、と言って振りほどき足で蹴ってくる。私も応戦して取っ組み合いになった。すると駐車場にちょうど何人かパラパラと人がいて、大丈夫ですか?と声をかけてくれた。まあただ事ではないですよね。私も興奮していたので、大丈夫です、とだけ言った。

しかし大丈夫ではなかった。この時助けを求めていればよかった。なぜなら私は携帯を持ってくるのを忘れていたのだ!!応援を頼めない。

この後も駐車場をぐるぐる回って車には乗ってくれない。どんどん暗くなり、おそらく病院も終わってしまった。周りに民家はない。人ももう通らなくなってしまった。目を離すと父は行方不明になるだろう。私は絶望感に襲われていた。朝までこのままになるのか。

私はイチかバチか車の近くに来た時もう一度腕を引っ張った。父は興奮し、私の首筋を狙ってビンタをしてきた。顔つきも尋常じゃない。私は怒りでいっぱいになって、応戦してまた取っ組み合いだ。そして取っ組み合いしながら思いのたけを大声でぶちまけた。

「私を女だと思ってなめてるでしょう!弱いものばかり狙って!男の先生にはへいこらして!!卑怯者が!!!」と言って蹴りを入れた。

父はまたその場を離れて駐車場をぐるりと回りだした。ああ、終わったな、と私は思った。

すると大分してぐるりと回って車付近まで父が帰ってきた。私はそのまま車へ乗車を促すと、なんと素直に乗ってくれた!

そのまま家まで一言もしゃべらず、無事に家に着いた。

正直車の運転中も怖かった。殴ってきたらどうしようと思っていた。その前の取っ組み合いも怖かった。大の大人の男だ。力ではかなわないし、私が娘だとおそらくわかっていない。完全に興奮して尋常じゃない顔つきだ。デイでもこうなんだろうと思った。

最後に乗ったのは、図星をついたからか。良心がまだあったのか。

本気で怖かったが、思いのたけをぶちまけられたので後悔はしていない。デイでの暴力の仇を打てた気にもなった。(職員さんが反撃するわけにいくまい)

それ以後は母と2人態勢にして通院し、相変わらずスムーズにはいかないが、この日のような興奮はもうなかった。

 

 

 

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